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オフサイド・バックパッカーズ(11)

第4章 イスラム正月-フランクフルト-

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少し遅い時間の到着ではあったが、まだ喧騒の残る、フランクフルト・ハウプトバンホーフのプラットホームを、次の停車駅である、フランクフルト国際空港駅行きと思われる乗客の、大ぶりのスーツケースの間を縫うように駅舎に向かって歩く。

Eur38

旅情を感じる喧騒とは少し異なった、とは言え、学生時代に降り立った時と少しも変わらない、駅舎正面のカイザー・シュトラッセ(大通り)の猥雑な喧騒が飛び込んでくる。「あいもかわらず・・・」と呟きながら、駅前の広い歩道を右に折れ、人気の途絶えた通りへと向かう。

20年近い月日がたっているとはいえ、記憶に間違いがなければ、国際電話やインターネットで予約できるといった程の規模ではないが、比較的リーズナブルな価格で泊まれる、個人オーナーのホテルが並ぶ一画が、駅とはそう遠くない場所にある。

じっくり宿を探すには遅すぎる時間帯でもあったし、もともと選択肢が多いわけでもない。最初に目に入った、朝食付きで40ユーロとフロント前に掲げられた、トルコ系と思われる個人経営の小さなホテルを選んだのは、背中の荷物と、急に強さを増した眠気のせいではなく、船の生活で遠ざかっていた、シャワー付きの部屋という表示に惹かれたのかもしれない。

小振りなフロントのカウンターの3分の1を占領する、いかにも中東といった風情の陶器飾りを気にしつつ、差し出された宿帳に国籍とパスポートナンバーを書き込み、滞在予定日数の欄に「3日」と記入したものの、ボールペンで数字を塗りつぶし、明日にならないと分からないと、不確実な宿泊予定を告げた。(つづく)

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