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オフサイド・バックパッカーズ(7)

第3章 シュトゥットガルト

(1)

あわてて駆け込んだインターシティの自動ドアが閉まる。動き始めた列車の窓越しに、カールスルーエのサポーター達が、ローカル電車の窓から身を乗り出して、ひとことふたこと言葉を交わしただけの旅行者に、精一杯手を振る姿が見えた。

「こりゃ、見るべき試合を間違えたかな」

彼らと合流して、ビール瓶を飲み倒しながらのミュンヘン行きは楽しそうだし、ツヴァィテリーガとはいっても、古豪のカールスルーエと1860ミュンヘンの試合だけに興味深かったし、なにより、ワールドカップの舞台となる、最新のサッカー専用スタジアムとして完成したばかりの、アリアンツ・アレーナでの試合というのに心ひかれる。

とはいっても、明日の朝にはフランクフルトでの、イランのビザ取得や航空券の手配という日程を考えると、ミュンヘンまで出向くというのは少しばかり遠すぎた。インターシティで結ばれているとはいっても、東京と大阪との位置関係に近い450キロ余りの距離がある。

ミュンヘンへの来訪は、2006年のワールドカップまで見合わせ、まずはシュトッゥトガルトでの試合を楽しむ事ができれば良い、と、思い直すことにした。

インターシティは、先ほどまでの開けた田園風景とは違い、シュヴァルツヴァルト(黒い森)の森林地帯末端部を縫うように走る。さほどの時間を経ずして、いくつかの小さな街と、数えるにも少なすぎる、少し大ぶりの街を抜け、再び田園地帯にさしかかると、シュトッゥトガルトのハウプトバーンホフへの到着案内の車内放送が流れた。(つづく)

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