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オフサイド・バックパッカーズ(8)

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シュトゥットガルトのハウプトバーンホフは、ヨーロッパでよく見られるスイッチバック方式の駅。「終着駅」方式というか、列車の先頭が駅舎の中に突き刺さるような形で停車する。

停車駅ごとに進行方向が変わるという効率の悪さから、あちこちで「終着駅」方式の駅舎改修工事が進められている、という噂を、ずいぶんと長い距離、プラットホームを歩く羽目になって、ふと思い出した。

角ばった石造りの駅舎の、キオスク横のコインロッカーに、少しばかり無理をしてザックを押し込む。もっとも中身の方は、多少ひしゃげたとしても何ともない、ガラクタばかりなのだが、3分の2ほど残したバケットが、潰れてしまう事だけが惜しかった。

駅の観光案内所で市内地図を分けてもらい、案内係に書いてもらった、Sバーン(路面電車)の路線番号表示を追いかけながら、駅舎を出る。

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「シュトゥットガルトはベンツの街なんだ」と、駅舎屋上に据え付けられた、巨大なスリーポインテッドスター(ベンツ社のエンブレム)を見上げてつぶやいた。

というより、試合が行われるスタジアム自体が、ベンツ創業者のゴットリーブ・ダイムラーの名前を冠しているだけでなく、立地からしてダイムラー・ベンツ社の本社工場の隣なのである。

平日であれば、多くのベンツ工場の工員達を運ぶと思われる、Sバーンを乗り継いでスタジアムへと向かう。試合開始までまだ時間があるとはいっても、当日券の有無も判らない状況だけに、早めに到着しておくにこしたことは無い。

ということで、少しばかり早く着きすぎたスタジアムの周りは人気もなく、準備中の露店や、緑色の警察車両をたどって、ようやくチケット売り場にたどり着いた。ロープを潜って、まだ一人しか係員の姿が見えない、チケットカウンターのガラスを軽く叩いた。

「今日の試合、当日券は残っているのかな」との問いに、早すぎる来場客に少し驚いたような表情を見せながらも、手元のチケットを引き出しにしまいこみながら、「並びの席ならもう無い」という答え。

「バックスタンド、ホーム側、コーナー近くを1枚」と条件を告げると、1枚のチケットを引っぱりだし、「良い席だよ」とにこやかに差し出してきた。

思いのほか簡単にチケットは手に入った。試合開始までの時間を、ベンツ・ミュージアムでつぶそうと、本社工場正門の構内バスの乗り場に向かった。(つづく)

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